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■雨飾山登山 2日目
そんなワケで前泊しての2日目。今日が本番。
夜半まで結構な雨が降ってたのですが予報では早朝にやむはずなんですが…
雨飾山には主に2つの登山ルートがあるんですが、今回は一般的な方、
雨飾山キャンプ場にある登山口から頂上を目指し、ピストンでまた同じ登山口へ戻ってきます。
山の反対側に降りるルートもあって、そっちには雨飾山荘があるんですが、
そっちに降りた場合は公共交通機関がないので登り返して結局戻ってこないとなんですな。
距離10kmほどで1000m登って1000m降りる、
という、数字的にはそこそこキツイ程度の山なんですが、なにしろ急登が続くので、
実際のところ、結構しんどい山です。
登っていって一旦沢に降りて、そこからぎゅーんと一気に登るので、
辿った高度がチンポみたいな形になってしまってますな…
さて朝4時起床、朝食をおにぎりにしてもらって前日のうちにもらっておいたので
ささっと朝風呂をキメてからしっかり食べて出発。
本当は登山口まで1時間ほど歩く予定だったんですが、宿の社長さんのご厚意で、
登山口まで車で送ってもらえる事に。かなりのショートカットになるのでこれはホントにありがたい!
キャンプ場の駐車場まで行くとまだ夜明け前にもかかわらず登山客で満車。
紅葉の時期の日曜日ってことで大盛況なようで。
準備運動してトイレを済ませてから出発。
雨はとりあえず止んだものの雲は晴れる様子がなく山の上は雲に隠れている状態。
足元のコンディションも、かなり悪い状態。
幸い、水はけの良い土質のようでぬかるみになってるようなことはないですが。
入山してからはしばらくは平坦な道と木道が続きますが、
ほどなくして、本格的な登りに変わっていきなり急登の連続。
というか、登りはほぼ急登しかない!
昨日の平地の気温が25度だったのに、今朝の山の中の気温は2度と、寒暖差が地獄だし、
防寒着、雨具などのせいで荷物も重くてかなりしんどいことに。
まあ登りはゆっくり確実にゆっくりでも足を前に出し続ければ、
なんとかなるんですが、この急登を帰りは下ることを考えると、
かなり怖いなという不安がちらちらと。
ちなみに雨飾山はコースタイムが長いにもかかわらず、山中には一切トイレがありません。
道中、一箇所だけ携帯トイレを使用するためのトイレブースが設置されていますけど、
かなり前半の方なのでお腹をくださないように注意しましょう。
沢に降りる手間で、全体の6/11という感じなので沢でたぶん、距離的には半分なのかな。
ただここからがとんでもない急登が長く続くのでしんどさ的にはここからまだ7割残ってる感じがします。
沢の辺りは少し開けているので休憩ポイントになってます。
ここから、雨飾山のトレードマークの「布団菱」という白い岩の壁面がよく見えるそうなんですが、
雲とモヤに隠れていて微妙に見えるか見えないかといった感じ。
行動食を口に入れて少し休憩したら再び出発。ここからがしんどい。
石の多い急登や滑りやすい岩場の急登がえんえん続きます。
直前まで降ってた雨のせいで非常に滑るやすくてペースが上がらず。
樹林帯を抜けると冷たい風が吹くせいか草木についた水滴が凍って、
晴れ間も一向に見えずときどき、粉雪が舞い落ちてくるような状況…キツイ!!
急登を登り切ると平らな笹原が暫く続きます。
ここまでくれば頂上まであと一息。
この笹を切り開いた道が上から見ると顔の輪郭に見えるんだそうで。
まあ、いまだ雲が晴れないので見えそうにないですが。
途中の分岐は、雨飾山荘側へ降りる道。
いつか行ってみたいですが今回はスルー。
このさきの岩の急登を登ると山頂。
道幅が狭いのですれちがいに苦労するので渋滞しやすいポイント。
登りはまだ時間が早かったのでするする登れましたが。
苦労して山頂についたものの、ご覧の通りの雲の中。
しかも冷たい風が吹き付けてクソ寒い!!
風の当たらない南側の斜面に陣取ってお茶入れて少し休憩。
登山口まで送ってもらえたおかげで時間的、体力的にはだいぶ余裕があるのですが
山頂で粘っても天気が好転しそうな気配が無いので、このまま下山することに。
というか、草木に霧氷が付着するくらいの勢いで寒い!!
山の天気予報ではお昼ころまでには晴れるハズだったのですが…
頂上の岩場を下っていくと風があるせいかときどき雲が流されて、景色が見えそうな…
少し粘ってみたのですが、枝に付いた水滴がこんなことになる勢いで寒いので先に進むことに。
登ってくるグループとのすれ違いに苦労しながらゆっくり降りていくと、
急に晴れ間が出てきて、笹でできた顔の輪郭がくっきり見えるように!
女性の横顔に見えることから「雨飾の乙女」と呼ばれているそうで。
登ってくるときは見えなかった雨飾山の雄大な景色が急に見えるように。
頂上へ続く登りの道がめちゃくちゃ渋滞してるのも見えて笑ってしまった(笑
さて目的も達成したので下山しないといけないワケですが、
今度は登ってきた急登が、下りの急坂として襲いかかってくるワケです。
晴れ間が出ていたのはほんのいっときでまた雲に覆われてしまったのですが、
降りるときは布団菱がちゃんと見えました。
日本百名山を書いた深田久弥はあそこを登ったそうですが、どんな眺めだったのか。
濡れた落ち葉と粘土質の土で下りはとにかく滑る滑る。
4、5回は転んだんじゃないでしょうか。
まあ転び方も上手くなったので、ザックで受け身をとるようにしてまったくダメージはないのですが、
おかげでスパッツ付けててもズボンが泥だらけですよ。
キャンプ場のトイレの横に靴洗い場が設置されてるんですが、
下山してくる人たちが8割方、ズボンまで泥んこになってるのは笑った(笑
いや、まあ転ぶよね絶対…気をつけるにしても、滑る区間がほぼ全域なんだもん。
そんな集中力続かないってば。うん。
ちなみにキャンプ場に何故か設置されている、どこでもドア的ななにか。
いや、たぶんどこでもドアなんだろうけど、由来不明。
来るときは送ってもらえたのですが帰りは徒歩。
40分ほどかけて車道を歩いて、山田旅館へ戻ります。
途中の雨飾荘の近くにもバス停はあるんですが、いまは日帰り温泉やってないんですよな。
バス停の近くに協力金を入れて入浴できる露天風呂もあるのですが、
付近にほかに何も無いところなのでここはスルー。お湯が張ってないときもあるそうですし。
14時過ぎに山田旅館に到着。バスまで時間に余裕があるのでひとっ風呂浴びれます。
日帰り客で混雑してましたが、前日宿泊したので宿泊客用の内湯に通してもらってのんびり。
いやー、ホントに至れり尽くせりでした。素晴らしい。
来た時同様、バスで南小谷、大糸線で糸魚川へ。
糸魚川につく頃には良い時間だったので、来る時に気になってた駅前の回転寿司のお店で夕食。
日本海に面してるんだし絶対美味いだろと思ってましたが、安くてなかなかのお味。
びっくりしたのがネタに貝がほとんどないこと。日本海側だから貝とれないのね。
糸魚川から新幹線で長野駅へ。
せっかく長野まできたので直帰せずに長野で観光するためにもう一泊していくことに。
駅前のリブマックスが唯一温泉付きだったのでここに素泊まりで宿泊。
ちなみに、長野駅周辺には温泉湧いてるところはなくて、この温泉は伊豆の神代の湯から、
持ってきてるものだそうで。いや、ずいぶん遠くからわざわざ…
さすがに疲れ果てたので、お風呂で体をほぐしたあとは早めの就寝。
次の日■
雨飾山 3日目 へ
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